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JIS X 5107:1985 規格概要
この規格 X5107は、データリンク層において複数の並行するデータリンクを用いて,ネットワーク層エンティティ間に種々の伝送容量をもつ一つのデータリンクを提供するために用いるマルチリンク手順について規定。
JISX5107 規格全文情報
- 規格番号
- JIS X5107
- 規格名称
- マルチリンク手順
- 規格名称英語訳
- Multilink procedures
- 制定年月日
- 1985年12月27日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO/DIS 7478:1984(IDT)
- 国際規格分類
ICS
- 35.100.20
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1985-12-27 制定日, 1987-03-01被移行日, 1993-03-01 確認日, 1998-12-20 確認日, 2004-11-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS X 5107:1985 PDF [11]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
X 5107-1985
マルチリンク手順
Multilink Procedures
1. 適用範囲 この規格は,データリンク層において複数の並行するデータリンクを用いて,ネットワー
ク層エンティティ間に種々の伝送容量をもつ一つのデータリンクを提供するために用いるマルチリンク手
順について規定する。
備考1. マルチリンク手順は,データリンク層内の上位の副層のプロトコルであり,複数のシングル
リンク手順からなるデータリンク層内の下位の副層とネットワーク層の間で動作する。MLP
は,マルチリンク手順を実行し,SLPは,シングルリンク手順を実行する。MLPとSLPとの
関係を図1に示す。マルチリンク手順で使用される複数のシングルリンク手順の遅延特性や回
線速度は,それぞれ異なってもよい。
図1 MLPとSLPとの関係
2. マルチリンク手順を実行するものをMLPと呼び,シングルリンク手順を実行するものをSLP
という。
引用規格 :
JIS X 0001 情報処理用語
JIS X 5104 ハイレベルデータリンク制御手順のフレーム構成
JIS X 5105 ハイレベルデータリンク制御手順の手順要素
JIS X 5003 開放型システム相互接続の基本参照モデル
対応国際規格 :
ISO DIS 7478 Multilink procedures
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X 5107-1985
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS X 0001(情報処理用語),JIS X 5104(ハイレ
ベルデータリンク制御手順のフレーム構成),JIS X 5105(ハイレベルデータリンク制御手順の手順要素)
及びJIS X 5003(開放型システム相互接続の基本参照モデル)によるほか,次のとおりとする。
(1) マルチリンクフレーム マルチリンク手順における転送単位。マルチリンク制御フィールド及びデー
タユニットからなるビットの列である。
(2) シングルリンク手順 単一のデータ通信回線を通してデータリンクの設定,維持,切断及びデータ伝
送を行うデータリンクプロトコル。
(3) ウィンドウ マルチリンクフレームのフロー制御を行うための制御方式。送信ウィンドウ及び受信ウ
ィンドウの2種類があり,連続して送受信するマルチリンクフレームの数の制限や紛失したマルチリ
ンクフレームの検出などを行う。
3. パラメータの定義とマルチリンクフレームの形式
3.1 パラメータの定義 パラメータは,次のとおりとする。
(1) マルチリンク送信順序番号 [MN (S) ] 送信するマルチリンクフレームに付与する0から4095までの
順序番号。受信側MLPは,データユニットをネットワーク層へ渡す前にマルチリンクフレームの再
順序制御をしたり,重複又は紛失したマルチリンクフレームを検出したりするためにMN (S) を使用
する。
(2) マルチリンク送信状態変数 [MV (S) ] 次に送信するマルチリンクフレームに付与するMN (S) を示
す。
(3) マルチリンクフレーム確認状態変数 [MV (T) ] 自局SLPからの送達確認の通知を待つ最旧マルチリ
ンクフレームのMN (S) を示す。送信ウィンドウの下限を表す。
(4) マルチリンク受信状態変数 [MV (R) ] ネットワーク層へ渡すべき,次に受信が期待されるマルチリ
ンクフレームのMN (S) を示す。受信ウィンドウの下限を表す。
(5) マルチリンクウィンドウサイズ (MW) 送信ウィンドウは,MV (T) からMV (T) +MW−1までの
順序番号の範囲を示し,受信ウィンドウは,MV (R) からMV (R) +MW−1までの,順序番号の範囲
を示す。一つの伝送方向において送信側MLPと受信側MLPとは,同一のMWを用いる(1)。
注(1) Wは,システムパラメータであり,4095−MXを超えてはならない。パラメータMWの値に
影響する要素としては,伝送時間,伝搬遅延,リンク数,マルチリンクフレームの長さ,シン
グルリンクパラメータ[SLP再送回数N,応答時間及び確認を受けずに連続送信できる情報 (I)
フレームの最大数]などがある。
(6) 受信MLPウィンドウガード領域 (MX) 受信ウィンドウに先行する一定の順序番号の範囲。MN (S)
がMX内にあるマルチリンクフレームを受信すると,MV (R) からそのMN (S) −MWまでの範囲内
の受信されていないマルチリンクフレームは,紛失したとみなされる。
(7) 異常マルチリンクフレーム範囲 (MZ) 正常な状態では受信することのないMN (S) の範囲。MN (S)
がMZ内にあるマルチリンクフレームは,廃棄しなければならない。
(8) 順序制御無効ビット (V) Vビットは,受信したマルチリンクフレームの再順序制御が必要か否かを
示す。V=1は,再順序制御が不要であることを示し,V=0は,再順序制御が必要であることを示す。
(9) 順序検査オプションビット (S) ビットは,V=1(受信マルチリンクフレームの再順序制御が不要
なことを示す。)のときにだけ有効となる。V=1かつS=1は,送信側MLPがマルチリンクフレーム
にMN (S) の値を付与しなかったことを示す。V=1かつS=0は,マルチリンクフレームの重複又は
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紛失の検査を容易に行うため,送信側MLPがMN (S) の値を付与したことを示す。
(10) LPリセット要求ビット (R) Rビットは,MLP状態変数をリセットするのに用いる。R=0は,通
常の通信に使用する。R=1は,受信側MLP状態変数のリセット要求を示す。R=1の場合,マルチリ
ンクフレームのデータユニットフィールドには,高位層の情報を含んではならないが,リセットの理
由を組み入れる付加的な理由フィールドを含んでもよい。
(11) LPリセット確認ビット (C) Cビットは,すべてのMLP状態変数がリセットされたことを確認す
るために,R=1の応答として使用する。C=0は,通常の通信に使用する。C=1は,R=1に対する
応答に使用され,MLP状態変数のリセットが完了したことを示す。C=1の場合,マルチリンクフレ
ームは,データユニットフィールドをもたない。
(12) マルチリンクフレーム紛失タイマ (T1) MV (R) に等しいMN (S) をもつマルチリンクフレームの
紛失を検出するために使用する。
(13) グループビジータイマ (T2) 受信側MLPは,このタイマを使用することにより,マルチリンクフレ
ームの再順序制御を行う前にバッファが不足し,閉塞状態になったことを検出することができる。こ
のタイマの設置は,任意とする。
(14) LPリセット確認タイマ (T3) T3タイマは,R=1のマルチリンクフレームの送信後,期待される
C=1のマルチリンクフレームが受信されなかったことを検出するために使用する。
(15) LP再送回数 (N) SLPは,N回マルチリンクフレームの再送を試みた後,MLPにそのことを通知
する。N回再送後の動作は,SLPの設計により異なる。MLPは,N回リトライアウトとなったマルチ
リンクフレームを同一のSLPか,一つ又は複数の他のSLPに割り当てる。
3.2 マルチリンクフレームの形式 データユニット(例 : パケット)の再順序制御を行うために,マル
チリンク制御 (MLC) フィールドを使用する。このフィールドは,SLP送信ユニットの情報フィールド内
の最初の2オクテットとして送信される。図2にMLCフィールドとデータユニットとの関係及びシング
ルリンク手順ヘッダとトレイラを示す。シングルリンク手順ヘッダの直後に2オクテットのMLCフィー
ルドが続く。シングルリンク手順のヘッダ及びトレイラ並びにMLCフィールドは,データリンク層にお
いてだけ生成,使用され,ネットワーク層には渡されない。
マルチリンク送信順序番号MN (S) は12ビットからなり,モジュロ4096で表す。MN (S) は,図2に示
すようにMNH (S) とMNL (S) の二つのフィールドに分かれる。
MLCフィールド内には,四つの制御ビットがある。順序制御無効ビットVは,相手ネットワーク層よ
り受け取ったデータユニットを自ネットワーク層に渡す前に再順序制御が不要であるか否かを示すのに用
いる。V=1のとき,受信側MLPは,データユニットの再順序制御を行う必要がなく,直ちにネットワー
ク層にデータユニットを渡す。V=0のときは,MN (S) が必ず存在し,受信側MLPは,データユニット
をネットワーク層に渡す前に再順序制御を行う。順序検査オプションビットSは,V=1(マルチリンクフ
レームの再順序制御が不要であることを示す。)のときだけ有効となる。Sビットは,V=0のとき意味を
もたない。V=1かつS=1のとき,送信側MLPは,マルチリンクフレームにMN (S) の値を付与しない。
受信側MLPは,マルチリンクフレームのMN (S) の正当性又は重複の検査を行わず,マルチリンクフレー
ム内のデータユニットをネットワーク層に渡す。V=1かつS=0のとき,送信側MLPは,マルチリンク
フレームにMN (S) の値を付与する。受信側MLPでは,再順序制御を行わないが,マルチリンクフレーム
の重複又は紛失の検査を行う。重複マルチリンクフレームのデータユニットは,ネットワーク層に渡さな
い。MLPリセット要求ビットRは,マルチリンクリセット手順を開始するために使用する。MLPリセッ
ト確認ビットCは,マルチリンクリセット手順の完了を確認するために使用する。通常の通信においては,
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R=C=0とする。
図2 マルチリンクフレームの形式
4. 送信側動作
4.1 基本動作 送信側MLPは,上位層(ネットワーク層)から渡されたデータユニットをマルチリンク
フレームに組み込み,更に,受信側MLPへ送信するためにSLPへと渡す一連の制御を確実に行う。
送信側MLPの機能を次に示す。
(1) ネットワーク層からデータユニットを受け取る。
(2) N (S) を含むマルチリンク制御フィールドを,データユニットに付加する。
(3) 送信ウィンドウの範囲外のMN (S) を付与しないことを保証する。
(4) 作成したマルチリンクフレームを転送のためにSLPに渡す。
(5) LPから送達確認の通知を受け取る。
(6) LPで起こる転送の失敗や異常を監視し,回復を行う。
(7) LPからのフロー制御の指示を受け取って,適切な処置をとる。
4.2 マルチリンクフレームの転送 送信側MLPは,ネットワーク層からデータユニットを受け取ると,
マルチリンクフレーム内にそのデータユニットを組み込む。必要ならば(V=0のとき,又はV=1かつS
=0のときは),MN (S) にMV (S) の値を設定し,そして,MV (S) に1を加算する。
送信状態変数及び受信状態変数は,次のように連続する繰返し数列に従って増加する。すなわち,モジ
ュロ4096によって4095は4094より1だけ大きく,0は4095より1だけ大きい。
MN (S) がMV (T) +MWより小さく,相手局の動作可能なSLPの少なくとも一つがビジー状態でなけ
れば送信側MLPは,まだ割り当てていない最小番号のMN (S) をもつマルチリンクフレームを任意の動作
可能なSLPに割り当てる。
送信側SLPは,相手局SLPからの送達確認の受信によって,マルチリンクフレームの転送を正常に終了
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したとき,送信側MLPにこれを通知する。これにより,送信側MLPは,確認済みマルチリンクフレーム
を廃棄する。送信側MLPは,自局SLPからの送達確認の通知を受け取ると,まだ確認のとれていない最
小番号のMN (S) を示すようMV (T) を更新する。
送信側MLPは,常に最小番号のMN (S) をもつマルチリンクフレームを最初にSLPに割り当てる。ま
た,一つのマルチリンクフレームを,複数のSLPに割り当ててもよい。
マルチリンクフレームを複数のSLPで転送する場合(例えば,転送成功確率を上げるために),これら
のマルチリンクフレームの一つが既に確認された後に,重複したマルチリンクフレームが相手局MLPに
届くことが起こり得る。この場合,先に受信したマルチリンクフレームによって受信側MLPは,MV (R) を
更新し,送信側MLPはMV (T) を更新する。受信側MLPが,重複マルチリンクフレームを4096の整数倍
進んだ新しいマルチリンクフレームと取り違えないことを保証するため,送信側MLPは,すべてのSLP
が重複マルチリンクフレームを正常に転送終了するか,又は最大回数の再送を行うまで,MN (S) −MW−
MXに等しいか又は大きい順序番号をもつ新マルチリンクフレームを送信してはならない。この場合,MN
(S) は,他のSLPで転送が行われている重複マルチリンクフレームのMN (S) とする。これに代わる方法
として,すべてのSLPが重複マルチリンクフレームを正常に転送終了するか,又は最大回数の再送を行う
まで,MV (T) の更新を保留してもよい。
4.3 送信側フロー制御 フロー制御は,MWと相手局SLPによるビジー状態の通知によって行われる。
送信側MLPは,MV (T) +MW−1より大きいMN (S) を,マルチリンクフレームに付与してはならな
い。次に送信するマルチリンクフレームのMN (S) がMV (T) +MWに等しいとき,送信側MLPは,これ
とこれに続くマルチリンクフレームを,MV (T) を更新する送達確認の通知を受けるまで保持する。
図3において,MV (S) は,MV (T) +MWとなっている。この時点では,送信側MLPは,MV (T) を更
新するまで,これ以上マルチリンクフレームをSLPに割り当ててはならない。
受信側MLPは,一つ以上のSLPのビジー状態の通知によって,送信側MLPのフロー制御を行う。実現
する送信側フロー制御の程度は,ビジー状態のSLPの数で決まる。送信側MLPは,一つ以上のSLPから
ビジー状態の通知を受けると,それらのSLPに割り当てた送達確認のとれていないマルチリンクフレーム
の再割当てを行う。この場合,送信側MLPは,最小番号のMN (S) をもつマルチリンクフレームから動作
可能なSLPに割り当てる。
図3 送信側フロー制御
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JIS X 5107:1985の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/DIS 7478:1984(IDT)
JIS X 5107:1985の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.100 : 開放型システム間相互接続(OSI) > 35.100.20 : データリンク層
JIS X 5107:1985の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX0001:1994
- 情報処理用語―基本用語
- JISX0002:1987
- 情報処理用語(算術演算及び論理演算)
- JISX0003:1989
- 情報処理用語(装置技術)
- JISX0004:2002
- 情報処理用語(データの構成)
- JISX0005:2002
- 情報処理用語(データの表現)
- JISX0006:1989
- 情報処理用語(データの準備及び取扱い)
- JISX0007:2001
- 情報処理用語―プログラミング
- JISX0008:2001
- 情報処理用語―セキュリティ
- JISX0009:1997
- 情報処理用語(データ通信)
- JISX0010:1987
- 情報処理用語(操作技法及び機能)
- JISX0011:1989
- 情報処理用語(処理装置)
- JISX0012:1990
- 情報処理用語(データ媒体,記憶装置及び関連装置)
- JISX0013:1998
- 情報処理用語(図形処理)
- JISX0014:1999
- 情報処理用語―信頼性,保守性及び可用性
- JISX0015:2002
- 情報処理用語(プログラム言語)
- JISX0016:1997
- 情報処理用語(情報理論)
- JISX5003:1987
- 開放型システム間相互接続の基本参照モデル
- JISX5104:1991
- ハイレベルデータリンク制御手順のフレーム構成
- JISX5105:1991
- ハイレベルデータリンク制御手順の手順要素